ケーキバイキングと手紙

今日も通院日。

今日は放射線治療に加えて診察もあったのでいつもより早く病院に到着している必要があった。

流石に8時半に間に合うように歩くのもしんどいので、今日は車で行く事にした。

母親に「運転大丈夫❓」と聞かれたが腹に穴が空いていようが癌があろうが感覚としては以前と変わらない。

1人運転をして病院に向かった。

私は運転という作業が好きである。

運転している人は分かると思うけれど、運転中って気持ちがフリーになる。

一点に集中するのではなく、ぼんやりと全体を見渡すあの感じ。

運転していると湯船に浸かっている時のようにアイデアが浮かんだりするのは、きっと気持ちがフリーだからだと思う。

20分ほどで病院につく。

採血、放射線治療、診察(内科、歯科)と済ませた。

最近歯に冷たい物が染みるので歯科医の先生に相談したのだが、知覚過敏とのことだった。先生はこれで磨いてくださいとシミテクトという歯磨き粉の試供品をくれた。

メーカーが試供品として渡してくださいとおろしてるんだろうが、こういうものはリピーターになるので良いやり方だなぁと感心した。

実際、シミテクトはよく効くらしい…

とりあえず今日からこれで磨いてみようと思う。

[医薬部外品]薬用シュミテクト 歯周病ケア 高濃度フッ素配合 <1450ppm>  知覚過敏予防 歯磨き粉 単品 90g

◯

昼、母親が以前から行きたいと行っていたケーキバイキングに行ってきた。

一人2000円ほどでこのクオリティのケーキを食べれるのはお得感がある。

ご存知の通り癌の餌はブドウ糖なので、今日は癌子も大喜びだったろう。

しかし、癌の成長と体へのエネルギー補給はどちらが早いだろう？

私は食べることに関してはプロではないが、好きなものを食べて体力をつけておくのが一番だと思う。

ご存知の通り既に味覚の衰えは出始めているし、一週間後にはまた抗癌剤を行い食欲不振になるだろう。放射線炎の影響だっていつで始めるかもわからない。

一度炎症が出て痛みだし、キシロカイン(麻酔)を使い始めれば飯の味なんてもうさっぱりのはずだ。

だから私は食べれるときに食べたいものを食べる。

今更食べ物を気にしたって癌は無くならない（笑）

むしろ、治療が終わっての第二の人生の方は食事に気をつけなければなと思う。

◯

家に帰ると、同僚である羽貫さんから郵便が届いていた。

元々住んでいた寮のポストから郵便物を転送してきてくれたのである。

ハガキが何枚かと手紙が一通入っていた。

女性の字で一見誰からかと思ったが、読み進めるとすぐに誰からかわかった。

そのお相手とは「樋口景子」さんである。

樋口さんとは私の文通相手で…はなく、小説、四畳半神話大系に出てくる主人公「私」の文通相手なのである。

この手紙はその小説に出てくるものそのものであった。

私はこの小説が大好きで、羽貫さんもまたこの小説が好きなのであった。

（ちなみに羽貫さんという名もこの小説から取った）

どのくらいこの小説が好きかといえば聖地巡礼に行くくらいである。

これまた気が向けば記事にしようかと思う。

四畳半神話大系 (角川文庫)

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面白い事を思いつくものだなぁと感心した。

手紙を書くのは苦手だが、今晩は取り急ぎ京都の樋口さんへお返事を書く事としよう。

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