2020/03/11
その日35回目の放射線治療を終えて私の4ヶ月に及ぶ癌治療が全て終わった。
その時の感動は受験の合格発表に近かったかもしれない。
治療を終えて装置から降りると、担当技師に「狭い世界なのでまた会いそうですね。」と言われた。
私も放射線治療の道を志そうと思っているので、また学会ででも会えると面白いなと思った。
病棟に帰ると、この感動を誰かに伝えたくて、年甲斐もなく廊下にいた看護師さんにその感動を大きなリアクションで伝えた。
するとその看護師さんは拍手をしてくださって、廊下にいた他の看護師さんも拍手をしてくれた。とても嬉しかった。
実はこのところ気分が悪く吐いてしまった事もあったのだが、治療が終わった事でとても気分はよくなった。
◯
治療が終わりひと段落ついたところで、軽くこの4ヶ月のがん治療のおさらいをしたいと思う。
2019/10/25
上咽頭癌判明、リンパ節転移ありのステージ4aと診断される。
2019/11/08〜2020/01/04
通院で導入化学療法を行う。
01/15〜01/21
入院で胃ろう造設(小手術)
01/22〜02/01
入院で化学治療開始。
抗癌剤はシスプラチンで3クール行う事になる。
上記の胃ろう造設と合わせて約2週間入院。
このシスプラチン投与翌日の01/23より放射線治療も開始。
02/12〜02/20
シスプラチン、2クール目。
約一週間入院。
03/03〜03/13
シスプラチン、3クール目。
約一週間入院。
〜2020/03/11
01/23より行なっていた放射線治療が終了。
最大積算線量70Gyを与えるべく一回2Gy、週5回×7週の35回。
入院で行なった抗癌剤治療と併用される場合を除いて通院で行った。
◯
これまでに起った副作用については既にブログ内に記してあるので別の機会にまとめたいと思う。今回は現状の状態のみ記す。
現在の状況
体重：56kg→53Kg(治療開始前の11月半から3月現在。)
抗癌剤による副作用
(シスプラチンではなく導入化学療法中に現れた物である)
脱毛：愛されパーマ→2月の半にスキンヘッドに→坊主
皮膚障害：顔、背中、胸、腕に細かい色素沈着あり。
放射線による副作用
味覚障害：味はほとんどわからない。0.5割程度。
放射線炎：外は首のみ薄らとあり、痒い程度。
口の中の炎症は軽く、風邪引き程度の痛み。
口内炎等なしで食事は普通の物を食べられる。
唾液腺障害：話続けると喉が渇く。
外耳道炎：耳の痛みが続く。
現在現れている副作用に関してはどれも治る見込みはあるが、
治療終了後にも関わらずこれから酷くなる物もあるし、完治はしない物もある。
治るにしても数年というスパンで見ていく必要があるが、
今後もこのブログには経過を記していくつもりである。
◯
今回のがんが無くなったかどうかは実はまだわからない。
恐らく3ヶ月ほど経ってから効果判定の検査が行われると思う。
それに私の癌は5年で半数が亡くなる癌だ。今後も油断は出来ないだろう。
ともあれ、無事全ての治療を終える事が出来た事を大変嬉しく思う。
癌がわかった時に始めたこのブログにとても支えられた。
自分自身の意見をまとめる物として活用出来たし、闘病の記録をつける事ができた。
ブログを書く癖がつくと毎日はとても面白いもので、ゲロを吐いてる時でもこれはネタにしよう‼︎とたくましく思えたものである。
読者様が増えると暖かい応援のメッセージや物資が届くようになり、応援されているんだ、負けられないんだと気が弱くなりそうな時も頑張る事が出来た。
ここの読者様には感謝してもしきれない。
本当にありがとうございました。
そして癌宣告の後、何もやる気を無くしていた私に、ブログを勧めてくれたあの人にも大声でありがとうと言いたい。
これからはがんファイターではなくがんサバイバーとして生きて行く事になる。
これまでは応援されてばかりの私であったが、これからは私が生きていく姿そのものが癌と戦う全ての人の勇気になるように生きていくつもりだ。
それは、また白衣を着て生きていくという意味だけでなく、副作用を乗り越えておもしろおかしく生きていく笑える姿だってそうだ。
とにかく、5年、10年、50年。
ずっと発信はしていくつもりなので皆様、今後ともよろしくお願いします。
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