24歳でがんになった。~Return Match~

24歳にして突然の上咽頭癌ステージ4の宣告。その時私は〝がん患者〟になった。

半年目の経過観察と結果

2020年08月20日木曜日、明日の経過観察に向けて仕事終わりに関西から関東へ旅に出た。

 

新大阪駅で夜行バスを待つために2時間ほど時間を潰す。

待ち時間、トイレを借りようと地下街に入った事によって久々に居酒屋へ足を踏み入れる事になった。

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平日もよく飲みに行っていたのに、酒も飲めないし新型コロナも怖いので全く居酒屋へ行っていないし、人と集まる事もない。

わいわいと歓談する若者をみていると、自分だけがひどく遠い世界へ来た気がして少し寂しくなった。

 

さて、今回の旅も節約の為に一部夜行バスを利用した。

三列シートで2600円だったが、それなりに人は乗っていたように思う。

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心配していた脚も何とか収まった。

 

夜行バスは何度かの休憩を経て朝8時半に東京駅についた。

何度も目が覚めたので眠くてたまらない。

 

検診は昼からのため時間的には余裕がある、

どこかで朝食を取らねばならないが、店に入るのは些か抵抗がある。

結果、高速バス乗り場の休憩室が空いていたので自販機のパンを食べて朝食とした。

 

電車で病院へ向かう途中、乗り換えで秋葉原でおりることになった。

 

駅からは大きな家電量販店がみえる。

前回は行きたいなと思いつつ、非常事態宣言の最中だったので自粛したが、今はどうだろう?

のぞいてみると平日の朝ということもあってか、はたまた観光の外国人がいないからか、人はまるでいなかったので久々のウィンドウショッピングをして時間を潰した。

都会の大きな家電量販店は宝島のようで面白かった。

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曲面の大きなモニターは初めてみたが没頭感がすごい!いくつもモニタを並べるなら、これで仕事をしてみたいな。

 

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現行のMac、話題にはなってたが実際にみると気分が悪くなるほど気持ち悪い。

掃除もしにくいと思うのだが、誰か止めなかったのだろうか。

 

秋葉原を出たあと、電車とバスを乗り継ぎ病院へ昼過ぎについた。

採血をした後、軽く昼飯をとって順番に各診療科を回る。

 

まずは歯科、虫歯になったことを伝えると歯磨きの後はフッ素でうがいする様に勧めてもらった。

 

その後は頭頸部癌内科だ。

調子が良いですと言う話の後、改めてお酒を飲んではいけないか聞いた。

 

前回聞いたときは「付き合いもあると思いますが…」とやんわりと否定されたが、改めて質問するに至ったのは、SNSなどをみていると、私以外の同じ上咽頭がんの患者さんが多少は嗜んでいるようだったからだ。

 

私は癌治療を初めてから一年近く酒をやめているが、元々は平日も夜中まで飲み歩いていたような人だ。酒の付き合いをやめるのは中々寂しい。

自己判断で飲めば良いのだろうが、優柔不断なので飲むなと言われると飲めずにいたのだ。

 

先生には、これからも普段は飲むをやめるが、やっぱり集まりの時など特別な日は最初の一杯くらい飲みたいという本音を伝えた。

 

すると先生は「他のがんと異なり、頭頸部癌ではお酒は良くないのです。だから、医者としては飲んで良いとはいません。しかし…」

と、先生は医者としてではなく個人としてアドバイスをくれた。

それは個人としてのアドバイスであるので、ここに記す事は差し控える。

 

結果としては、私はルールを決めてごく稀に飲む事を自分に許可する事にした。

きちんとしたルールを決める必要もあると思うし、またこれは別に記事にする事にしようと思う。

 

後は放射線治療看護外来、ここの看護師さんはいつも親身に話を聞いてくれる。

脚が悪いのも「少し痛めていて…」と最初は誤魔化したのだが、結局負けて手術するほどの事故を起こしたと話してしまった。

内科の担当医にはその事は申し訳なくて話せなかった。

 

放射線治療の先生には唾液腺の機能が戻るか相談した。私としてはもうダメだと思っていたが、先生は数ヶ月単位で元には戻らないが、少しずつ機能は治っていくはずと言ってくれた。

 

最後に画像検査、

造影MRIでは造影の後に技師にこんな撮影シーケンスですか?と質問して詳しいですねと言われた。

ガーガーという音にもリズムやパターンがあって、聴き慣れるとわかってくる。

「ちょっと趣味みたいなもんで…」と答えておいた。

 

造影CTの方でも発見があった。

普通、フォローの造影では単純+造影の2回(2相と言う言い方をします)撮ると思うが(部位や目的によって撮影回数は変わりますが)、ここでは造影の1回しかとっていないようだった。

 

読影する医師がそれで良いと言うのならば、撮影の回数は少ない方が患者としては被曝が少なくて済む分有難い。

 

患者として他の病院にいくと、医療従事者として勉強になる事もあって面白いなと感じる。

 

さて、検査も診察も終えて時刻は16時だ。

病院をでて最寄駅の駅ビルの店を回って時間を潰し、それから近くのビジネスホテルにチェックインした。

 

今回宿泊したホテル、私がこの街を出るころにもうすぐ泊まれるかなと思えるくらいに形が出来上がっていたのだが、結果としては初夏ごろ無事オープンしたようだった。

 

夜行バス利用や検査の疲れもあるだろうと予想し、今回は宿を取ったが、GOTOキャンペーンが使えたおかげでオープンセール5千円のところ、3.5千円で宿泊出来た。

この価格で朝食付きだったのがありがたい!

 

 

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部屋の方はこの価格でダブル。

内装は部屋にもよるのかもしれないが、可愛い系だった。お洒落である。

 

さて、朝から動き回り疲れたのでまずは大浴場に向かった。

流石に人が多ければやめようかなと思ったが、そのような心配は杞憂に終わり、私以外に誰もいなかった。

今住んでいるボロ寮はシャワーしか使えない。久々に脚を伸ばして風呂に入れて幸せだった。長旅で棒になった脚を丹念に揉み解しマッサージした。

 

さて、風呂を出ると次は夕食だ。

せっかく長旅してきたので外で一杯と行きたいところだが、外食は控えたいところなので弁当で簡単に済ませた。

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お菓子とノンアルをつけても1000円で済んだ。

 

その晩は楽しみにしていたジブリの「コクリコ坂から」をロードショーで観た。

私はレトロな物が好きなので、あの世界観がとても好きだ。

朝鮮戦争によって父を無くした主人公が、懸命に生きていく強さが良かった。

 

検診から数日たった8月25日、電話で検査結果を聞いた。

結果としてはMRI、CT共に癌はみえないとの事で一安心だった。

しかし、CTの方で気になる物が有り…と、先生は続けた。

聞くと、CT上索状影(一種のサイン)が有り、5月の検診の後、どこかのタイミングで肺炎になっているようですとの事だった。

 

しばらく37℃前半の熱が続き、その後も咳が続いていたのでそれだったのだろう。

知らぬ間に肺炎にまでなってしまうとは全く忙しい。

でも、オペの直後などだったら危なかったかもしれない。大事に至らずに良かった。

(詳細は記載できませぬが、COVID-19でない事はしかるべき対応をとり確認いたしましたので、同じ病院を利用されている方やお会いした方などご安心くださいませ。)

 

今回の検診で癌治療終了後半年が経ったので、

晩ご飯はお祝いにステーキを焼いて食べた。

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これからも、長い戦いになるから「がん撲滅記念日」には美味い物を食おう。

 腹が減っては戦は出来ぬというからな。そしたら今回はこの辺で。

 

 

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