東京2年半目の経過観察に関東にきた。
いつも通り夜行バスで東京
そこから電車で千葉へ。
遠距離ということもあって、念のため遅めの時間に診察時間をとってあるので待ち時間が長い。
待ち時間を使って久々に一つブログを書いた。
つまり傷心中ってわけ。
ため息ばっかりつきながら、
治療中何度も通った道を歩く。
久々に拝んだ病院。
私の一度生まれ変わった場所。
いつも病気のことなんて忘れて平凡に過ごしているのに、ここに来るとやはり色々考える事がある。
5年の経過観察のうち、やっと折り返し地点。
2年半いろいろなことがあった。
嬉しいことも悲しいこともあった。
最近のことで言えば先日の記事にした通り、
失恋でひどく落ち込んでみたり…
でも、悲しい出来事というのも、
生きたからこそ味わえたことだ。
痛みは生きている証だ。
あんなに落ち込んでいたのに、この病院にくるだけでこんなにポジティブな発想が浮ぶ。
やはりこの場所は自分にとって大切な場所なんだ。
普段仕事をしていると
目の前の生活に精一杯になって、
こうやって立ち止まって考えたりする事が出来なくなっている気がするな。
休みをとってこの病院、この町に来る事で
「生きたい」といつも思う。
普段そんな難しい事は考えないんだけど。
だからここに来る時間は自分にとっては変わらず大切だ。
いつも通りいくつかの診察と検査を終えて、
16時ごろ病院を出た。
◯
翌日は東京の息子(精子)に会わなければならないので、その日は千葉のホテルをとっていた。
治療中住んでいた街なので、勝手がわかって落ち着くから僕はこの街が好きだ。
傷心中と言うこともあって、酒が飲みたかった。
ひとりで居酒屋にいって手短にご飯を食べて、
その後はバーに入った。
ひとりでしばらく酒を飲んでいると、
店員がショットグラスを運んできた。
「梨のワインです。どうですか?」
「なんぼなんですか?」
「500円です」
「高いな〜!」
「でもクジついてあって、絶対当たりますよ!」
「ほんまか!?これで当たらんかったら訴訟問題やで!?」
「当たります!!」
「舐めた商売ちゃうんやろなぁ!!」
そんなやり取りしていたら、
僕の隣にいた女の人が笑い出して
関西の人ってみんなこんな面白いんですか?って。
「ほなこの子の分と2つな!」って、
調子に乗って頼んでしまった。
聞けば僕たちは偶然にも同じ歳で同じような仕事をしていた。
僕たちはすぐに打ち解けた。
聞けばその人もつい先日長く付き合った彼と別れて傷心中であった。
「私は一緒に居たかったけど…夢を追いかける彼を引き止めるのは違うかなって」
「縁があればまた戻るよ。心配せんでも大丈夫や。一年とか、二年とかそんな時間かも知れへんけど、何かきっかけがあって戻る人は戻るんよ」
復縁はマイナスからのスタートだ。
実際は難しい事を僕も知っている。
でも、昔自分を励ましてもらったように僕も同じように言葉をかけた。
しばらく話しを聞いているうちに
彼女はあっと泣き出して、
僕もしばらくしんみりとした表情を作っていたんだけど、思わず笑ってしまった。
「大丈夫や!人のために泣けるんやから、絶対いい出会いある、その人かこれからの人か知らんけど、俺が補償したる!心配すんな!」
彼女の終電に合わせて一緒に店を出て、
改札で彼女を見送った。
一期一会の出会い。
駅前では若者が歌ったり、
缶チューハイを片手にナンパしたりしてる。
おもろい街やなぁ。
次はまた半年後、
その時には3年生になる。
癌になった時、5年生存率は50%と知った。
不思議なもんでまだ生きてる。
生きさせてもらってる。
人生はおもろい。
嬉しいことも悲しい事もあるけど、
やっぱりおもしろい。
まだ生きたい。
生きなあかん。
あの時そう思ったんやから。
◯
思いのままに筆を走らせたので、見返すと恥ずかしくなりそうだけど、今の気持ちとして記録に残しておこう。見返したら恥ずかしくなりそうだがね。
それではこの辺で。
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