昨晩、しばらく入院になるのもあって
久々にオールフリーのビールを一本開けた。
大好きなチーズを食べたくて6Pの良くあるやつを買ってきたんだけど、食べてみると味が殆どしない。悲しい。
しかし悲しんでも味はしない。
そういえば、同僚達と飲み会をしてた頃よくやったチーズのおつまみレシピがあり、それならいけるかと思いやってみた。
チーズを1cm間隔で切り黒胡椒をまぶすだけ。
ビンゴだった。
黒胡椒の風味がよくわかる。
風味がしてくるとチーズの味もわかってきた。
どういうシステムなんだろう(笑)
ついでに買ってきたジャッキーカルパス。
これも味が鈍いのだが匂いのおかげで食べられる。
ちょっと「マキシマム」をかけると更に分かりやすくなった。
そういえばオールフリーは変わらずうまい。
なんでだろう。しゅわしゅわか?喉越しか?
日によっても鈍く感じる味が変わっている気がする。
甘いもの塩っぽいもの…口にするまでさっぱりわからない。
今は元々の味覚と比較して全体的に5割程度、物によって更に低くという感じかな。
放射線を続けていくと味覚がわからなくなるのは避けられない。
その時の対応策としては風味がキーになるのでは無いかと私は考えている。
具体的には今回のこしょうやマキシマムといった香辛料、にんにくやしょうがといったものだ。
前回の辛ラーメンの時に思ったのだが、汗をかくのも「辛いもの食ってんな」感があっていい。
とにかく、味以外にも何かしら食べ物の雰囲気があれば食は進む。
健全者は、味がわからなくても頑張れば食えるだろうと思うだろうが、味も何もしないものを買うのはダンボールを食べているような感覚だ。
本当に食べられない。
でも想像して欲しい。
ダンボールにソースがかかってたら少しは食べれそうな気がしないだろうか。
ダンボールがニンニクで炒められて、香りがしていたらどうだろうか。
そういったイメージかもしれない。
味覚は今後も落ちていき、いずれは完全にわからなくなるだろう。
しかし、どれだけかかるかはわからないが、回復はするらしいのでそれまで工夫して楽しむ他ない。
私の経験が同じように副作用に苦しむ人の役に立てればと願う。
◯
そして今日からまた入院である。
明日から2クール目の抗癌剤治療が行われる予定だ。
昼飯は病院食は抜いて院内のレストランで軽く済ませてきた。
明日からまた食欲が消え失せて食べられるかもわからないのに、出来るだけおいしいもので胃袋を満たしたい。
この病院という閉ざされた空間で、コーヒーもついて600円というのは中々良心的なように思う。
それから暇なので病院の有料TVはどういうシステムなのか、無料で観る方法はあるのか、何ができるのか検証した。(これについては別記事にまとめる。)
それから風呂に行って、明日からのルートを取ってもらって今日の仕事は終わり。
そういえば、前回の入院から今回の入院のうちに食べたかったステーキをまだ食べれていない。
日に日に悪化していく自分の口にとって、今日よりいい日はないのだから退院までの9日間も待つことは断じて出来ない。
そうして私は看護師さんに売店に行くと伝え、たった一つの休日出入り口を守る警備員にニコリと笑い、プリズンブレイク(無断外出)に成功した。
プリズンブレイクは例の海外ドラマのように、入念な計画が大切である。
あまり長い時間戻らないと明らかに怪しいからだ。
下調べしておいた近所のチェーン店のブロンコビリーというステーキ屋に行った。
調べて見たところ関西にもあるようで、勤めていた職場の町にもあった。
全然知らなかった。
念願のステーキと点滴のルート。笑
味覚が落ちているのでステーキというシンプルな物の味がわかりにくい。
これは予想出来たろうに考えてなかった。
その為味の評価は出来ないが、一緒に行った母は塩で食べるハンバーグが美味いと言っていた。塩で食べれるハンバーグというのは珍しいので、かなり自信があるのだろう。
是非ともリベンジしたいものである。
念願のステーキを食べれて大満足の私であった。
しばらくお別れするシャバに思い残すことはない。
明日からの抗癌剤も頑張ろう。
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