24歳でがんになった。~Return Match~

24歳にして突然の上咽頭癌ステージ4の宣告。その時私は〝がん患者〟になった。

抗がん剤治療2クール2日目、3日目

2020/02/13、抗がん剤治療の2日目。

この日は朝から気分が悪かった。朝食は見る気もせず下げていただいた。

そのままうつらうつらとしていると昼前、放射線治療に呼ばれた。

 

看護学生さんと放射線治療に向かう。

担当の技師に伝えて私の放射線治療の見学をしていただいた。

百間は一見にしかずだ。出来るだけ多くの事を学生さんには見てもらいたい。

コントロールルームまで見学できたようで、学生さんにとっても良い勉強になったと思う。

あまり詰め込むとよくないので、「放射線治療は癌にいかに線量を与えつつ、正常組織にいかに線量を与えないか。その副作用との戦いだよ。」とだけ覚えてもらった。

 

その時、べらべらと喋っていると喉の渇きを自覚した。唾をごくっと飲み込み誤魔化す。

どうやらついに唾液腺がいかれたらしい。

これは放射線による確定的影響なので出る時は一気に出る。

今後私は喉の渇きに悩まされる事であろう。

 

部屋に戻るとちょうど昼飯の時間だった。

f:id:garnet1994:20200214181129j:image

朝食をとっていない事もあってメインのうどんは完食。

白米よりも冷たい麺類の方がスルッと入る。

お吸い物は相変わらず美味い。左上の温泉卵も出汁の味がよくわかって良い。

デザート類も半分ほど食べれた。

 

昼から、気になっていた便秘の検査でお腹のXP(レントゲン)をお願いして撮っていただいた。

この検査ももちろん看護学生さんと一緒で、担当技師に声をかけて検査室内まで入っていただき見学してもらった。

 

検査を終えて病棟に戻ると、担当の看護師さんが「画像が出てますよ〜」とPCの画面を見せてくれた。これは私自身のお腹なので私がOKと言えば誰に見せても問題はない。

せっかくなので看護学生さんに簡単に画像所見と解剖について指導した。

肝心の便秘についてはずいぶん改善されているようで一安心だった。

 

検査後ひとりになると、吐き気止めの副作用からかどうも覚醒しない。

人と話している間は何とか話せるが、ひとりになると作業に取り掛かろうともうつらうつらとしてしまう。そのまま起こしたベッドの上で寝てしまった。

 

晩飯が運ばれてきて声をかけてもらい目が覚める。

f:id:garnet1994:20200214181154j:image

ちらし寿司と五目豆腐餡掛け、イチゴとゼリー。

これも完食。白米は進まないが少し酢の風味、湿りがあるだけで食べられる。

いなり寿司とか、生物の入っていない巻き寿司は良いかもしれない。

 

その日は相変わらず眠かったので風呂も入らずタオルで済ませた。

だるいし気分も悪いが、学生さんが来てくれるおかげで何とか話をしようと正気を保っているような感じがする。お節介な私にとって学生さんをつけていただいだのは良かったかもしれない。

 

2020/02/14

その日も朝は覚醒せず、朝食は手付かずのまま下げていただいた。

抗癌剤の副作用であるしゃっくりを止める為に、柿のヘタという漢方と、コントミンという薬を使っているのだが、後者のコントミン睡眠薬としても使われるような薬なのでこれが日中まで引きずるようである。

しかし、今日は副作用の船酔いのような感じは少なく気分はましだ。

 

昼前に放射線治療に呼ばれ済ませてくる。今日で16回目らしい。

今の所放射線治療の副作用として自覚しているのは、唾液の出にくさ、喉の痛み(軽い)、味覚の鈍さ(正常時の5割程度か)、皮膚の炎症である。

 

特に気になるのは唾液の出にくさである。これは私の行っている放射線治療の照射範囲に唾液腺(これは耳下腺、顎下腺、舌下腺からなる。)が含まれることが原因であり、放射線治療終了後ある程度は回復するらしいが、どの程度回復するのかは個人差がありはっきりとはわからない為に正直怖い。

普段生活する上では水を持ち運べばそれで良いのだろうが、趣味だった登山やジョギングはもう難しいのかもしれない。

 

その日の昼ごはんはサンドウィッチとアイス、チョコ味のどら焼きだった。

f:id:garnet1994:20200214181223j:image

そう言えば今日はバレンタイン。入院しているとそういう季節感がないのでこういう行事食は嬉しいな。久々の甘いものは美味しかった。

メインのサンドウィッチはパンの味が感じにくく、7割ほどで残してしまった。

相変わらず、日のよって何が食べられるのか自分でもわからない。

 

昼から、看護学生さんが今日もきてくれたのでipadを使ってIVRについての講義を少しした。放射線を使った治療と言えば放射線治療が目立つが、IVRも放射線を使った治療だ。

国立がん研究センター IVRとは

 

看護学生さんとお別れをして、次回は何を話そうかと参考書を読んでいると、母親が頼んでおいた茶碗蒸しを持ってきてくれた。

昨日思いついたメニューであるが、プリンが食べられる、出汁の味がわかるならば食べられるのではないかという事から思いついた。

冷たいもの方が味がわかりやすいので、冷えたまま食べる。

ビンゴ、よく味がわかりスッと一個食べれた。

こういった工夫が面白い。

 

それから、新型コロナウィルスの画像所見について少し勉強した。

こういった事柄は勉強しておかないと、仕事に戻った時浦島太郎になってしまう。

 

ちょうど勉強していると晩ご飯が運ばれてきた。

f:id:garnet1994:20200214183300j:image

これっぽちかと思われるが、気分が悪い今この食事でも完食は難しい。

体力を付けねばならんので、なんとか完食しようとゆっくり食べている。

 

昨日、バイク仲間のげっすんさんからプレゼントをいただいた。

げっすんさんありがとうございます。


f:id:garnet1994:20200214181259j:image

f:id:garnet1994:20200214181255j:image



シュマグと呼ばれるお洒落アイテムとNalgeneのボトル。

ボトルは早速、うがい用の消毒液を入れて持ち運んでいる。

口が広いので洗いやすく衛生的だ。

シュマグは、体力が回復したらサバゲーに巻いていこう。

 

唾液が出にくくなるというショッキングな出来事と、プレゼントの嬉しい報告でした。

ありがとうございます‼︎

 

⭐︎⭐︎ブログランキング参加しております。⭐︎⭐︎

執筆の励みになりますのでよろしければワンクリックお願いします。

 

 

⭐︎⭐︎amazon欲しいものリスト公開しております。⭐︎⭐︎

大変厚かましい事は承知ですが、闘病、執筆の励みになりますのでよろしければご支援お願いします。

www.amazon.jp